Rx.NETの近況、或いはUniRxの近況(?)

あまり長々とした記事ばかりではなく、サラッと流したのも書きましょう!というかリハビリです、リハビリ。ハイパー無職タイムが発動しつつあることもあり、ダラけようと思えば無限にダラけてしまえるのです。なんだかやっぱ一瞬、緊張の糸が途切れた感はどうしてもあります、どうしても。GitHubのグラフもかなり白くなってしまっていますからねー、いやはや。その辺はそろそろモードを切り替えないと、というタイミングです。色々と考えてはいるんですけどね。やることが多すぎると逆にフリーズするというあるああるあるです。

dotnet/reactive

GitHubのリポジトリが Reactive-Extensions/Rx.NET から dotnet/reactive に引越ししました(リダイレクトされます)。これ、ただ単に引っ越したというだけではなく、今回からついにRx.NETがコミュニティ主導による開発に引き渡された、という意味合いを持ちます。これ凄く大きなことでめちゃくちゃ大事なのですよ。

何故かというと、経緯は issues/466 Become an official dotnet repo?のディスカッションにありますが、Rx.NET自体が、ずっとRx v2以降長らくRx.NETの開発をほぼ一人でリードしてきた Bart J.F. De Smet氏(MicrosoftのPrincipal Software Development Engineer, 直近ではBingやコルタナの裏側の分散サービス基盤をRxで実装、とか)によって開発の主導権は握られていました。これは別に悪いことではないですよ!(ほぼ)オリジナルのAuthorですし、実装力も高いですし、学生時代(MS MVP時代)のブログなんかはもう10年前とかの記事ばかりですが今でも珠玉のものばかりですし、私のリスペクトするエンジニアの一人です。んで、まぁそれはいいんですが、かなり昔(4年も前)にRx v3の計画を発表していて(Cloud-scale Event Processing using Rx)、その中心が「Reactor」という上記コルタナの裏側で作られたシステムを元にしてRxを見つめ直すという、多分に野心的なシステムで、なんと結局パブリックにするといって未だにパブリックにされていない!

その辺ののらりくらりっぷりは、以前に私の書いた各言語に広まったRx(Reactive Extensions、ReactiveX)の現状・これからという記事で悲観的に説明しましたが、やはり想像通りに、そんな野心的なビジョンがあるせいで、Rx.NETの開発はほとんど止まっちゃいました。その後の進捗としてはRx.NETをGitHub上でコミュニティを加えて開発していく、という話があり、実際にコミュニティの手によりv3もリリースされましたが、UWPや.NET Standardへ対応するといった、リリースマネージャーを引き受けただけであり、Rx.NETを発展させていく、という点では依然としてコミュニティの手には渡っていない状況が続いていました。

とはいえ、RxJavaRxSwiftは次々と進化を遂げていて、Rx.NETは元祖ではあるが、ただ単に元祖であるというだけで、すっかり先端ではなくなった現状が間違いなくあり、また、もはや決して看過されるべきではない時期が来ている。壮大なビジョンやオリジナル著者へのリスペクトも大事ですが、何よりも重要なのは止まらない成長なのだ。と、突きつけられたのが件のissueで、まぁ概ね開発の主導も移されました。

こういうの、パイオニアってだけじゃ追いつかれ追い抜かれちゃうから、現代では元祖であること、そのこと自体には価値はないのですよね。良くも悪くも目の前にあるモノの出来が全てで。元祖だとか、10年先を行っていただとか、それは立派なことで尊敬されるべきことですが、ようするにただの勲章なのです。勲章を誇りだしたら老害ですから、一番よくない価値観でもある。(C#は昔からー、とかWPF/XAMLはー、とかMVVMはずっと前にー、とかRxはー、とか言うのはダサいところは結構あります、C#が格好良かった(まだ過去形ではない)のは、実践的な形に落とし込んだ先端を走り続けていたことでしょう)。

さて、開発の主導が渡されたからといって、じゃあ誰が開発していけるの?という話ですが、まずはRxJavaに追いつこうぜ、というところで、現在RxJavaのプロジェクトリードであるakarnokd氏が(RxJavaのコミット数2位、2015年以降だと1位)入って、オペレーターの追加やRxJavaによって成熟された最適化が始まっています。外部の風強い……。

議論の場もreactivex/slackのrxnetチャンネルに移り、活発にやり取りされています。そんなわけで、そう遠くなくRx.NETの時は動き出しそうです。めでたしめでたし。

UniRxの近況?

まぁ、ぶっちけるとRx.NETにおける Bart先生と同じような状況ですね!やりたいこともあるし将来のビジョンもあり、やる気もあるはずなのだけど、手が止まっている、みたいな。ダメじゃん!ダメですね……。

ではなくて、ええと、まぁ私もNew World, Inc.という会社をこないだ立ち上げまして、とりあえず何かお金に変えていかなければならないのです!別に有料にしたりはしませんが、寄付ぐらいは入れたいかなー、とか、思っているのですけれど、だったらプロジェクトはアクティブじゃないとダメですよねアタリマエですよね、ということで、いよいよついにちゃんとガチでやってきます。ほんと。これはほんと。人は霞じゃ生きていけないのでチャリンチャリンも大事。私はよくチャリンチャリンビジネスと言ってます。

それとは別にRx.NET本体をUnity(.NET 4.6/IL2CPP)対応させるというのもあります。これは、Rx.NET側からの要請もあって、手伝っていきたいことですね。とはいえ、UniRxはUnityにフィットさせるために手を加えているものも多いので、コンパイル通してランタイムエラー潰しただけだと、ぶっちけイマイチなところがかなり出てくるので、単純移植はそこまで価値あるかというと、そうでもないかな。というわけで、どちらにせよRxJavaに追いつけプロジェクトのほうが優先なわけで、そちらが落ち着いたら、UniRx側で得た知見などを少しずつフィードバックしていこうかなとは思ってますが、だいぶ遠い未来にはなりそうなので、そういう面でもUniRxは安心して使ってほしいですね。更新もします、しますから……!

実際まあ、Unityもasync/await入ってRxとどう使い分けるとかそもそも使い分けないとか、色々あるわけで、で、私はその答えを持っているので(async/await自体もC#7までの機能をフルに使って色々ごにょったりしたことあるので、私、めちゃくちゃ詳しいんです!)、ライブラリ実装という技術面でも、こうした文章での解説でも、出せていけたらなーという感じですねー。

とにかくダラダラ生きないためにも今年は色々やっていきますよです。

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Yoshifumi Kawai
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