2022年を振り返る

今年はCysharpとしては、(控えめながら)露出があったので、何やってるかわからない、むしろ存在してるんですか?といったところから脱却したのではないでしょうか……?相変わらずホームページはペライチですけれど。そろそろいい加減、更新したい。

大きなところでは プリコネ!グランドマスターズのサーバー開発をCysharpが開発協力しました というわけで、結構長くCygamesと一緒に作っていたゲームがリリースされました。超期間限定だったのでもうプレイできませんが……!技術的な詳細はCygamesのほうから C#によるクライアント/サーバーの開発言語統一がもたらす高効率な開発体制 ~プリコネ!グランドマスターズ開発事例~ という形でCEDECで講演していますが、2022年現在の開発体制としてはかなり先端を走っている、かつ、とてもいい感じに仕上がっています。

MagicOnion採用タイトルも増えていて、特に今年リリースされたタイトルで一番大きなものはメメントモリでしょうか、MagicOnion, MessagePack for C#を採用していただいています

MagicOnionは12/28にv5をリリースしたばかりです!内部アーキテクチャの変更によるパフォーマンス向上や拡張性の確保、そしてMemoryPackへの対応といった、次世代に向けて大きく基盤整理されました。今後もSource Generatorフル対応などが控えています。

OSS関連も、振り返るとかなり充実していました。後半、既存OSSのメンテが滞り気味だったのは来年消化します……!

今年も自分のプログラミング能力の成長を実感できています。技術的に腐り始めたら一瞬!みたいな危機感はあるので、こうして毎年の成長を、ちゃんと対外的にも示し続けられているのはいいことかな。自分はできてると思ってるけど外から見るとやべぇ、みたいなパターンは往々にありますからね、常に実証と共にありたいです。

特にMemoryPackは次世代の基準を打ち立てられたのではないかと思います。GitHub Starも3ヶ月で1300到達、非常に良い感じです。作ってる最中は、私が今これをやりきらなきゃC#は10年遅れてしまうんだ、みたいな気持ちでヒィヒィいいながら書いてましたが、大言壮語な妄想ではなく実際いい感じのものを出せたのではないでしょうか。

Source Generatorの解説を 2022年のC# (Incremental) Source Generator開発手法 として書きましたが、改めてC#にとってSource Generatorはめちゃくちゃ重要なテクノロジーになると、今更ながらに理解しました。いや、2020年の終わりに UnitGenerator を作ってから(これは今も使ってます)、しかしそこまで突き詰めてこなかったんですよね、今の今まで。来年はSource Generator元年ということで、色々な分野で革命的なものを大量に投下したいと思ってます。今なんかアイディアが溢れてるんですよ……!

というわけで来年はいっぱいやることがある!今年に悔いが残るとすれば、Cysharpとして現在、自称革命的なサービス(?)を作ってるんですが、それの進捗があまり良くなかったことですかねえ。原因としては私がOSS関連でフラフラしててプロジェクトマネージャー/プロダクトオーナーとして1ミリも機能いてなかったせいなのですが!反省。PM的な話は昔からずっと反省し続けてるので一向に進歩してないですね……。そこに脳みそ注ぎ込む余力がないのだと言い訳してますが……。

そんなわけで、来年こそは革命的サービスもリリースするので期待していてください。OSS関連も革命的なものをどかどか投下する予定なので、引き続きCysharpは時代の最先端を全力疾走していきます。

Profile

Yoshifumi Kawai

Cysharp, Inc
CEO/CTO

Microsoft MVP for Developer Technologies(C#)
April 2011
|
July 2024

Twitter:@neuecc GitHub:neuecc

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